「ウチの課長は現場がわからないよ」「部長は私の仕事の大変さをわかってくれない」と思うことは多いでしょう。わかってもらえないと、仕事の成果、効率、評価と、どれをとっても良いことはありません。この記事は、上司にどうやったら自分の仕事をわかってもらえるか、についてです。
なぜわかってもらえないのか
まず最初に、なぜわかってもらえないのかについて考えてみましょう。
管理職に就いている人には大別して2つの経路があります。ひとつは、その仕事を担当者としてやってきて、その後管理職になるパターン(①)。もうひとつは、別の仕事を担当者あるいは管理職としてやってきて、人事異動や転職でいまの仕事に管理職としてはじめて関与するパターン(②)です。
仕事をわかってくれないという話が多く出るのは後者の②の場合でしょう。上司は部下がいまやっている仕事を自分で実行したことはないので、どうしても部下がやっている仕事についての知識は少なくなります。(前者の場合は、逆に上司が担当者としてやっていた仕事のやり方を部下に押し付けがちだという弊害はありますが)
部下が行っている業務についての知識が不足した状態で、部下から新たな情報としての、報告・連絡・相談を受けるわけですから、すべてをわかって対応するというのは考えにくいです。
わかってもらえない報告・連絡・相談の仕方
では、そんな上司にどうやって自分の仕事をわかってもらうかですが、一番いけないのはその時に問題・課題となっている、仕事の中のごく細部だけを、詳しく口頭で話してしまうことです。
実務をやっている担当者は、細部がどうつながって全体の業務が行われているかを熟知していますが、上司は違います。そして管理職の仕事は物事をできるだけ大局的に見た上で、最適な判断を下すことにあります。全体感が見えない中で、仕事の細部の話をされると上司の側も「担当者が何を言っているのかわからない」ということになってしまうわけです。
全体像を書き出す
わかってもらえるコミュニケーションの仕方は、その逆です。自分の仕事の全体像を書き出して流れを理解してもらった上で、細部の話に入っていくことです。
- 全体像を理解してもらってから、細部に移る
- 口頭ではなく、業務を書き出して理解を得る
1は前述のように管理職の責任から考えても必要なことだと理解できると思います。
付け加えると、様々な業務を管理する立場では、何事も全体像をざっと理解した上で、詳細な課題に焦点をあてるという思考回路になっていることが多いです。その意味でも全体像の説明を最初にするのは有効です。
2については自分と同じ知識・類似の思考回路を持っている人とのコミュニケーションでは、口頭でも通じることはあります。
しかし、上司(や職責が違う多くの人たち)との間では、書いたものをベースにして話をするのが必須です。これがないと話し合ってわかりあったつもりでも、実はかなり違った理解をしていたということが、本当に数え切れないくらいあります。
業務マニュアル・フローチャートなどを使って説明しましょう。会社の中に既存のものがあれば、それを活用するのが効率が良いです。
そしてその中で特に相談したいポイントについては、箇条書き程度でも構わないので、メモに書き出して上司に見せながら話をすると、更に有効です。
復習をしてから本題に入る
また上司と話をする際に有効なのが、自分が話したいテーマについて、前回までに話し合ったことについて冒頭で触れてから、その日のポイントに入っていくことです。
多くの管理職は複数の案件を同時に抱えて仕事をしており、ひとつひとつの案件について常に同じレベルで記憶や意識をしていないものです。部下から相談や報告を受けた際に、まず頭の中でしていることは、そのトピックについての記憶を呼び起こすことです。
ところが部下の側はそのトピックについて事前に検討してきているので、記憶も意識も高い状態で上司に話します。そこで起こるのは、上司が十分に議論や判断ができる状態になっていないタイミングで、本題に深く入ってしまい、結果として会話が整理されないということです。
これを避けるには、上司との会話の最初に簡単な復習をすることが有効です。「前回ご相談した際に、〇〇というアドバイスを頂いたので、△△の活動をしてきました。今日はその報告をさせてください」といった具合です。
これがあるだけで上司と同じ立ち位置にいて、本題の話を始めていくことができます。
相互の努力で、ストレス最小化&成果最大化を実現する
わかってくれない上司に対して、どう工夫をして対応していくと良いかについて話してきました。一方で上司の側が部下の仕事を理解するために、努力・工夫するべきポイントももちろんあります。双方が揃えば相互理解がはやく進み、結果としてストレスが少なく、成果が大きい職場が実現できます。まずは部下であるあなたが実践できることから、始めていきましょう。
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