やる気のない部下を抱えると、管理職としては、本当に頭を抱えます。調査によれば日本人のエンゲージメント(仕事に対する熱意)は世界の139カ国中132位と最下位クラスであることがわかっています。(ギャラップ社の調査結果はこちら)
つまり表面上やる気があるように見えている部下も、多くはやる気がない訳です。こういった部下の面々をそのままにしておいて好業績をあげていけるわけもありません。この記事では、やる気のない部下の育成を図るアクションを取り上げます。
まずやる気がないと一言で言っても、大きく2つのタイプに分かれます。
- 元々はやる気があったが、なにかのきっかけや長年の経験から、やる気を失った
- 元々から仕事に対する熱意が低く、やる気のないタイプ
目の前の部下が上記のどちらに属しているかはパッと見ただけではわからないと思います。本人の仕事感がわかる様な会話をしていき、(恐らくなかなか出してこない)本音を垣間見る会話から、なぜやる気のない状態になっているかを推測していくことになるでしょう。
この記事では上記の1、2のそれぞれのタイプに対して、どう対応していくかを書いていきます。
以前はやる気があったが、その後やる気を失ったタイプへの対応法
以前はやる気があって活躍していたのに、いまはすっかり、という人がいます。例えば不本意な人事異動、梯子を外されてバッシングを受けた、信頼していた上司に裏切られた、など、何かしらのきっかけがあって、それ以降はやる気を失ってしまったケースがあると思います。
このタイプの部下には、周りの環境や評価の仕組みなどが以前とは変わったことを説き、もう一度モティベーションを持って仕事に取り組むように話すことです。もちろん長年の積み重ねにしても、なにか決定的な出来事があったにしても、働き方を変えるほどのショッキングな出来事があったわけですから、簡単に仕事振りが変わることはありません。
しかし繰り返し話をして、やる気を出した他の社員を称賛したり、上司が後押ししたりしている風景を日常的に見ている間に、「ほんとうに出る杭が打たれないのかも」と思うようになればしめたものです。
元々はやる気もあって努力もしていた社員なので、火が付けば再度前線にでてくることが期待できるはずです。
なおうまくやる気が復活したとして、やる気を失っていた間にスキルも退化していることがままあります。本人も努力するはずですが、トレーニングの機会を与えたり、自己啓発のガイドをしてスキル面でも一軍に復帰できるようなサポートは必要になります。
元からやる気がない
一方で元々やる気がなく、仕事というものを、最低限クビにならない程度にこなして給料を稼ぐための苦行、と捉えている社員もいます
このタイプの部下は職業観が「できるだけ仕事をしない」ですから、これを覆すのは至難の業です。本来はあの手この手を使ってモティベーションの向上を目指すべきかもしれません。しかし、仕事観のレベルでやる気がないことがわかった場合には、余分な精力を注ぎ込んで管理職自身が疲弊してしまわないようにした方が良いでしょう。
ではどうするか、評価でやらざるを得ない状況に追い込むのが良いと思います。中には全く評価を気にせずに飄々としたままの部下もいますが、多くの部下はやはり評価は気になります。また給与や賞与と連動していれば生活にも関わります。ズバリ評価・給与・賞与・階級などを原動力にして、なんとかやる気を出させていくことになります。
やる気がない部下を増やさないことも合わせて実施
上記の様にして、やる気がない部下の再生を図り、組織の戦力の底上げをしていくことは重要ですが、一方でやる気があるメンバーのモティベーションを損ねることがないようにしていく必要があります。
やる気を見せた行動、例えば新しいプロジェクトへの参加立候補や、誰もが面倒臭がって嫌がる仕事を引き受ける、ひとつひとつの仕事に心血を注いでクオリティを高めた成果物を作成する、などが見られた場合には、本人を称賛することに留まらず、組織のイベントで表彰する、口に出して見習うようにいう、などの本人の努力を周囲に見える化する様な動きも積極的にしていきましょう
そして評価もメリハリが重要です。人間最初はやる気があって燃えていても、やってもやらなくても評価も給料も賞与も一緒といった状況が続くと、やる気を失う人が多くいるのは当然です。そうならないように、良くやった部下は高く評価し、そうでない部下に対しては厳しいことをする必要があります。
厳しい評価をするのは誰しも嫌なものですが、これをちゃんとしないと、出来る人材がアホらしくなってやる気を失っていくという、莫大な損失を生むことを念頭において、管理職の責務として取り組みましょう
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