低い評価を部下につける 嫌われる勇気がチーム・部下自身・上司を救う

チームと組織

部下に対して低い評価を何のためらいもなくつけることができる、という管理職は少ないでしょう。評価をする際のバイアスの中にも、寛大化や中心化といった傾向が見られます。部下の反発を恐れたり、モチベーションが下がることを恐れたり、部下からよく思われたい、人間関係を良くしておきたい、嫌われたくない、といったことが背景にあります。

目標管理制度が厳格に運用されていて、デジタルに評価が決まったり、営業などのように評価と数字が密接に関連している場合には、低い評価へのためらいは比較的小さいです。
一方で間接業務を中心に成果が見えにくかったり、部下がやっている業務の難易度や中身がわかりにくかったりすると、低い評価をつけることが難しくなります。

ェアーに低い評価は、長期的に見るとチームの全員に寄与し、低い評価を受けた部下自身を救い、評価をした上司にもメリットがあることをお伝えしていきます。

評価は何のため

人事評価の目的は、企業の業績を最大化するために、社員のモチベーションを適切に高くすることです。
ではモティベーションが高くなる評価とは何か? 答えは「適正な評価」です。
パフォーマンスが低い人に低い評価をすることは、本人のモティベーションを下げません。むしろきちんと見てフェアーに評価していると納得すれば、パフォーマンスを上げて貢献する必要性を感じるでしょう。

多くの管理職が部下の反発を恐れるのは、適切な評価ができているかの自信が持てないからです。

評価を甘くすることの弊害

では本来は低い評価をするべき部下に甘い評価をつけることの弊害は何でしょう。

  • 甘い評価をされた部下本人が、自分の行動やパフォーマンスを改善しない
  • 周りの部下たちが、あの程度の働きでも評価が下がらないなら(差がつかないなら)、苦しい思いをして頑張ろうというやる気を失う
  • 甘い評価をつけた上司は、部下のパフォーマンスを改善させるための、迫力を持った指導ができない。またその部下のパフォーマンスが低いことを認知するたびに、甘い評価をしたことを後悔する

この状態が続くと、組織としては着実に力を弱めていきます。力がある部下が去っていったりすることもあるでしょう。残ったメンバーはそこそこの働きでいいというマインドセットが蔓延します。当然周りの部門から見ても、その弊害が目立つようになることは間違いありません。

低い評価をつけることは、部下自身にもメリットが

低い評価をつけられた部下にも、実際にはメリットがあります。もちろん査定の結果として賞与が減ったり、昇進が遅れたりということはありえます。しかし金銭的な痛みや、プライドを傷つけられるからこそ、自分自身の改造に本気になれるというのが、最大のメリットです。実際に低い評価を契機に自己改善をして、その後は大きく成長するケースというのがあります。こうなるように部下に対して育成マインドで低い評価をつけるのがポイントです。

コンフリクトを避けるためのとるべきステップ

そうはいっても、部下の反発を恐れるのは普通です。その心理的な壁を乗り越えるためにとるべきステップをお話します。

ひとことでいえば、サプライズで低い評価をしない、ということです。例えば目標管理制度で、年度の初めに目標を立ててから、それについての話をすることなく年度末を迎えて、そこで低い評価をすれば、部下の立場からするとびっくりします。
そうなるとその評価に関するフィードバックを取り入れて自己改善するどころではなくなります。

目標を立てたら、それについて定期的に進捗確認をしつつ、フィードバックを返しましょう
この時に期待しているレベルと発揮しているレベルをできるだけ具体的に伝えます。部下の側に異論があれば、それらを聞いて、次回以降の会話に取り入れます。
この繰り返しの会話は、最終的な評価が出る前のタイミングなので、厳しいことを言う心理的なハードルも下がります。パフォーマンスが低い部下は、このセッションで自己認識をしていくので、最終的な評価が低くてもサプライズになりません。

フェアーな評価を全員にした結果、低い評価になる部下がいる

考え方としては上記のとおりです。低い評価が生まれるのは、全員に対して公平にパフォーマンスを見て評価をした結果です。「フェアーに評価をする」ことを恐れる必要はないですよね。

ぜひ部下本人のため、周囲のメンバーのため、管理職であるあなた自身のため、低い評価を恐れずにつける様になっていってください。

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